【第32回】資産形成の考え方のポイント
○手段はリスクをとる順番が大事。
プロは土台づくりに20〜30年かけています。安定した、押してもビクともしない、あなたのローリスク資産をまずは最初に作りましょう。
プロというのは機関投資家といって、銀行や保険会社です。
わかりやすい例でいくと、保険会社は集まった保険料のうち、年間で払い出す保険金がある程度見込めます。
人の死亡率は毎年一定だからです。
8〜9割の保険料はプールされることになるので、それを運用しています。
その時にプロは20〜30年かけて、
キャッシュフローは少ないけれど
安定して資産を増やせる
「ローリスク」の資産を、着実に作ります。
この考え方を個人で知っている人が少ないので、ハイリスクやミドルリスクのものにばかり手をつけてしまうということになります。
資産構築の王道はローリスク資産から、この考え方を徹底してください。
○ローリスク資産の基本は分散投資=投資信託
投資の「資」は資産の「資」です。
金融業界で資産と呼ばれるものは3つだけ。
株、不動産、債券です。
ローリスク資産を作るには
これらをぜんぶ、しかもバランスよく持っていくことが最も適しています。
なぜなら、市場はバランス関係にあるからです。
株が上がる時は債券は下がりますし
不動産はインフレに強いですが、債券はインフレに弱いです。
どれかに偏っていてはショックが起きた時に対処ができません。
それがリスクなのです。
なので、すべてに、バランスよく、こういう風に考える人は昔から多いです。
これが、投資信託です。
例えば、ルーレットで必ず勝つためにはどうすればいいでしょうか?
答えは「すべての数字に全がけ」することです。
こうすれば、なにが出ても、勝ちます。
じゃあもし、このルーレットに全がけすると、かならず掛けた金額の5%勝つルーレットだったら、翌日からあなたはどうするでしょうか?
答えは、ひたすらなにも考えずに、ずっとお金をかけていきますよね?
するとかけたらかけただけ5%成長していく。
これが、世界全体に分散投資していく、ということです。
答え。
この5%というのが世界の経済成長率の平均的な伸びなのです。
「21世紀の資本論」を書いたフランスの経済学者トマピケティは、全世界の資産の伸び率は5%と書いてます。
世界平均でいま現状5%伸びているのです。
世界経済は人類が誕生してから、ずーっと右肩上がりで成長し続けています。
そして、それは世界の人口がピークに達するまで続きます。
2050年には70億人の人口は96億人に。
2060年には100億人を超えて行きます。
この世界平均の伸びの少し上くらいを追っかけていければ十分なんですね。
これが例えば単一の株の銘柄のみだと、倒産リスクがあるので、いろんな会社に分散してお金をかけた方がリスク分散になります。
よりリスク分散のために、例えば、日本国全体に分散投資したとして、それでも、カントリーリスクといって、国全体かショックを受けるリスクもあります。
他の国で成長国でアメリカや中国、こういった国も、選択肢に入れてみます。
それでもアメリカ全体、中国全体、それぞれにかけていっても、安定ながらに、カントリーリスクは少なからず存在します。
なので、非常に安定した利回りで順調に資産を伸ばしていくためには、日本ではなく、アメリカではなく、中国ではなく、全世界に投資をすると、利回りは何十年先までも安定していきます。
この全世界への分散投資をするという考え方を心がけてください。
○分散投資(=🔴相場を買う)×複利=老後の資産形成は終了。
「老後を安全・安心に暮らせた」ここまでをテーマに資産構築するなら、
このロジックだけで終了です。
あとは難しいことなんて考えなくても良いのです。
そのために、分散投資=投資信託というものがあります。
腕の立つファンドマネージャーに運用をお任せすれば、世界平均が5%なので、それのもう少し上の利回りを出してくれます。
例えば期待利回り8%で毎月50000円を25年間積み立てると、約4000万円になります。
もう5年放置しておくと、6000万円ほどになります。
しかも、この6000万円は貯金の6000万円とは違い、利回り8%で成長し続ける6000万円なので、使っても使ってもなかなか減りません。
期待利回り8%の4000万円くらいが作れた時点で、ほとんどの方の「老後が安全安全に暮らせた」は完成です。
○保険の話
生命保険は自分が亡くなって残された家族が困る場合のみ、例えば500万円とか1000万円とかの保証を掛け捨てで入りましょう。
そして、必要な期間、必要な額のみ入ることが大事です。
正直、500万円、1000万円の資産ができた後は亡くなってもそれが残せます。
であれば、保険料を払わずすべて、資産形成の方に回して大丈夫です。
それでなくとも、日本のセーフティネットはすごくて、残された遺族は生活をするくらいなら生きていけるようにできています。
残された家族が不憫だなと思うから墓代くらいを保険金で受け取れるように掛け捨てしておく程度です。
夫がなくなると奥様は
遺族年金15万円
シングルマザー手当4万円
公団に優先的に1万円で入れる。
週4,5のパートで15万円稼ぐ
こんな感じでなんとかやっていけるものなのです。
「なぜ、生命保険に入っているのですか?」
この質問にウッとなる方はいますぐ解約してください。
医療保険も同様です。
ガンになって、治療を受ける際に必要な金額まで資産形成できてない場合は掛け捨てで入りましょう。
必要な金額ができていれば、掛け捨てはもったいないので、資産形成に回してください。
貯蓄保険についてです。
外資系保険会社の貯蓄保険では「外貨建て」「利回り3%」といった、ワードでちょっと金融リテラシー高めの方だと、「外貨建てだしなっ」と入っちゃいます。
実は
貯蓄保険は保険料は「掛け捨て保険」「運用貯蓄」「営業マン利益」がちょうど1:1:1くらいです。
目論見書を頂いたことのある方は一度よくみてみてください。
利回り3%はこの保険料の1/3の部分にかかっているので、実質は1%です。
1%で運用して行くと、19年目くらいで、元本割れしないくらいになり、35年で140%くらいになります。あなたの目論見書もそうなってるはずです、見返してみてください。
これ、めちゃくちゃもったいないので、わざわざ、国内で紹介される外資系保険の積立保険で積立はしないでください。
安定した運用のプランは一歩日本を出るとゴロゴロありますから。そういったものをチョイスしてください。
ちなみに、外貨建てとはいうものの、あなたのお金は日本の外に出るわけではないので、日本が破綻した時は、財産税という名目で没収の対象になります。
海外に資産を飛ばせているわけではないことを知っておいてください。
結論
運用は自分でやりましょう。
保険はかけすてで、必要な期間、必要な金額入りましょう。
営業マンへのボーナスは営業マンに恋してる方のみ払えばいいのではないのでしょうか、、、
そのお金はあなたの資産に回した方がよほど賢いです。
○日本人には「運用しながら取り崩せる商品が必要」
積み立てながら運用をかけて作った4000万円(運用しながら積立ないと4000万にはなかなか届かない)は
🔴運用しながら取り崩せる🔴
ことが大事です。
この考え方は日本人ほとんどが持ってないのですぐには理解できません。
もう一度言います。
🔴運用しながら取り崩せる🔴
こういう金融商品が少なくとも一つ、日本人には必要です。
4000万円資産形成した日本人がやりがちなのは
その4000万円は取り崩しながら、死ぬまでに4000万円がなくならないように使い切ること。
毎月15万円ずつ使うと、22年でなくなります。
では、どうすれば良いのか?
「4000万円運用しながら、取り崩す」
これができることが最も大切なのです。
こういったものは、海外の金融機関が準備している運用プランでできます。
これが日本にはほぼないのです。
どういうことかというと
答え。
4000万円を期待利回り8%で運用しながら取り崩しをすると、毎月29.4万円ずつ取り崩せば30年間取り崩せます
なんと
この時の合計の取り崩し額は
1億800万円になる。
つまり
4000万円を4000万円として受け取るか
4000万円を1億800万円で受け取るか
後者ができる金融商品が日本人にはかならず一つ必要なのです。
○ファイナンシャルフリーダムという考え方
ここまでくると、あなたのローリスク資産はびくともしません。
使っても使ってもなくならな〜い!と使い道に困るほどに、です。
このお金の悩みから解放された状態のことをファイナンシャルフリーダムといって、アメリカでは22歳になった男の子や女の子がこういうプランを一本始めています。
50代くらいでこの状態を作ろうかな
こういうことを普通当たり前に考えてるのです。
○長期投資向けのプランを設計する
資産形成を達成するための概念として長期で投資できるプランを準備することを考えましょう!
そのためにはライフイベントで、例えば一時的に積立てが厳しくなる場合でも停止再開が可能な商品。
日本の投資信託で多いのは、積立が厳しくなると、残念ながら早期解約、しかも、利回りが悪いので、元本割れなんてことがあったりもします。
すると、30年で積立てたかったのに、10年で断念せざるを得ない
というようなことがほとんどです。
なので、そうならなくていいように、停止再開を受け入れてくれるようなものが一本必要なのです。
さらにいうと、積立額の増額や減額、そして、先ほどの「運用しながら取り崩し」ができるようなそういう商品探しを考えましょう。
こういった軸で商品を探していくと、自ずと答えも見えてくるものです。
みなさんがステキな運用に巡り会えるといいなぁと思います。
資産形成におけるポイントを抑えて、今後の運用図面を考えていきましょう(^^)
みなさんがいい運用に恵まれるようにそのお力添えが出来れば幸いです。
気になった方は「お問い合わせ」からご連絡頂ければ対応致します。
0コメント